前回の続きです。
この記事では、手術準備〜術後（3年経過後）までについて書いています。
入院までの過ごし方
入院までに気をつけたことは、普段の行動です。
卵巣が破裂したり、卵管がねじれたりしないよう、なるべく飛び跳ねたり、自転車で段差のある道を通ることは避けました。なるべく体に衝撃を与えることのないよう、気にして過ごしました。
実際、先生には破裂するのも卵管がねじれるのも運と言われていたのですが、私はどうしても気になってしまい、手術までは気をつかっていました。
今思うとそんなに気しなくて良かったかな〜とも思いますが、初めての出来事だったのでかなり気を張っていました。
入院準備
入院時の必須の持ち物は病院から指示されますが、大体こんな感じです。
| No. | 持ち物 |
|---|---|
| 1 | 手術承諾書 |
| 2 | 保険証 |
| 3 | お金 |
| 4 | 生理用ショーツ |
| 5 | 生理用ナプキン |
| 6 | スリッパ |
| 7 | パジャマ |
| 8 | 洗面用具（歯ブラシ、シャンプー・リンス・洗顔、化粧水など） |
| 9 | タオル |
| 10 | ストロー（ペットボトルに直接装着できるもの。術後は寝たきりのため） |
| 11 | お薬手帳（持っている人） |
入院までの間に指示された物を揃えました。
 | 価格:1,870円 |
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バスタオルはかさばるので、フェイスタオルを何枚か持って行くのがおすすめです。（入浴時や顔を洗う時などに使用。使用後はS字フックなどに掛けて乾かしましょう）
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手術をした日は1日寝たきりになるため、寝ながらこぼさずに水分補給出来るストローがおすすめです。
手術関連で揃える必要があるものは、病院の売店で売っていることもあります。
例えば私の場合、術後の血栓予防のために弾性ストッキングが持ち物にありましたが、私は病院の売店で購入しました（病院によっては用意してくれるところもあるそうです）。
 | 価格:1,650円 |
 | 価格:1,500円 |
弾性ストッキングは術後は日常や機内などでのふくらはぎのむくみ解消アイテムとして使えます。
必須アイテム以外に持って行って良かった、持っていけば良かったと後悔している物は、こちらの記事にまとめています。
入院
計5日の入院について時系列で当時の様子や状況について書きます。
私の場合、腹腔鏡手術で、手術前日に入院、2日目に手術、5日目に退院というスケジュールでした。
| 1日目 | 入院開始 |
| 2日目 | AM：手術/PM：ベッドで安静 |
| 3日目 | 入浴開始 |
| 4日目 | 病理検査結果 |
| 5日目 | 退院 |
1日目
病院に着き、色々と説明を受けた後、自分の病室（部屋）に案内されました。私は費用の安い共同部屋を選びました。1室6人で、カーテンで仕切られていました。
1日目は特にやることもなく、フリータイムでした。
私は病院に早く着いたこともあり、かなり時間を持て余していました。病室を散歩したり、本を読んでみたり（すぐ飽きましたが）、スマホをいじったり・・・手術日前は普通にいつもの体と同じなので元気です。
ただいつもと違う環境、翌日には手術が控えていることもあり、気持ちはソワソワして勉強や読書などをする気には慣れませんでした。そのため、漫画や雑誌、動画など、頭を使わずにただ目で見て楽しめる物があると良いと思います。
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手術日前日に唯一やったことは、おへその掃除です。
腹腔鏡手術はおへそを切るので、綺麗にしておく必要があります。
看護師さんがやって来て、オリーブオイルを浸したコットンをおへそにテープで固定してくれました。しばらく置くと、へそごま（垢）がふやけますので、ふやけたらおへそを綺麗にします。
私の場合はおへその掃除のみで、アンダーヘアの処理はありませんでした。ちょうど下着で隠れる下腹部を切るので、人や病院のやり方によってはアンダーヘアの処理が必要なこともあるかと思います。
夜寝れない場合は、看護師さんが睡眠薬を処方してくれますので、もし眠れないという人は看護師さんに相談してみるのが良いと思います。私は必要なく、爆睡でした。
2日目（手術日）
2日目は朝9時から手術でした。手術時間は約2時間。
緊張するかな〜と思っていましたが、当日は全く緊張しておらずとても落ち着いていました。
手術前
当日は病院が用意した手術着に着替え、時間になったら手術室に向かいます。私の場合、自分の足で歩いて手術室まで向かいました。
手術台は普通のベッドと違い、とてもコンパクトで小さく、狭いです。その上に寝て、麻酔をし、目が覚めたら手術が終わっていました。
手術が怖いと思っている方がいるかもしれませんが、麻酔をして目が覚めれば終わっていますので、麻酔をするまでの間が緊張するかもしれません。手術自体は自分が眠っている間に終わってしまいます。
私自身初めて全身麻酔を経験し、本当に目が覚めたら手術が終わっていた状況に驚きましたし、麻酔の技術に感謝しました。
手術後
手術をした日は動けず、1日ベッドで過ごすことになると思います。私の場合も1日安静で、お昼前には手術が終わったので、術後の1日が長く感じられました。
トイレにも行けないため、尿管を通してくれます。
尿をする部分に管を入れ、管を通して尿を排出してくれます。術後目が覚めたら、すでにこの状態でした。
女性の場合は尿管の挿入や挿入されている状態に痛みを感じることは少ないようで、私も特に痛みを感じませんでした。しかし、なんだかトイレに行きたいようなソワソワした感じがあって、それが嫌で仕方ありませんでした。看護師さんにそのことを伝えたら、尿管の調整をしてくれましたので、皆さんもなんか気持ち悪いなと思ったら我慢せず相談しましょう。
尿管は翌日には抜け、自分でトイレに行けるようになりました。管を抜くときの痛みもありませんでした。
当日の術後の症状としては、私の場合は麻酔の影響で気持ち悪く吐き気がありました。
感覚としては、乗り物酔いと同じような状態で、とにかく気持ち悪く、今にも吐きそうだったため、先生にそのことを伝えたら、注射をしてくれ、そのまま眠りについてしまいました。
起きた時には気持ち悪さはなくなっていましたので、皆さんも自分の状況を正確に先生や看護師さんに伝えると良いと思います。
麻酔の影響は人それぞれのようで、寒気を感じる人も多いようです。
私の場合、気持ち悪さがなくなった後は、暑くて暑くてたまりませんでした（手術当日は5月）。少しの辛抱だと思い、乗り切りました。寒い場合は毛布を貸してくれますので、皆さん遠慮せず伝えましょう。おそらく1番しんどいのは術後のこの1日です。
ちなみに除去した腫瘍部分は、手術日に来た親が見たようで、私自身は見れませんでした（写真撮影可なのであれば撮って貰えばよかったです・・・）。
手術日の状況を書いた通り、術後は1日ベッドで尿管を繋がれた状態なので、友達や会社の人のお見舞いは断りましょう。短期入院なのでお見舞いの必要はないと思いますが、もし来るのであれば術後3日目などの方が良いでしょう。
3日目
3日目（術後1日目）は、尿管が外れ、自分でトイレに行くようになりました。また、シャワーも浴びました。
傷口には絆創膏のようなものが貼ってありましたが、シャワーの水がしみて痛いということはありませんでした。
しかし痛かったのが、ガスによる身体の圧迫です。
手術中にお腹を膨らますために入れていたガスがまだ体内の残っており、お腹や肩を圧迫してくるので、その痛みが辛かったです。まず、ベッドから体を起こす際もガスが体を圧迫し痛く、簡単に起き上がることが出来ません。もし自動調整可能なベッドであれば、ある程度上半身を上げてから起き上がることをおすすめします。冗談抜きで5分程度は起き上がるのに時間がかかっていたと思います。
傷の痛み自体はなく、体内に残っているガスによる体の圧迫が痛かったです。ガスは時間が経てば消えますが、消えるまで痛みも続きます。
4日目
病理検査の結果を聞きました。
自分が入院している病室から同じ病院の婦人科に行って結果を聞くので、移動が楽です（今までは自宅から病院まで検査などで通院していたので）。
病理検査の結果は無事良性でした。
4日目もお腹のガスの痛みと戦いながら、自由に過ごしていました。体が痛く、あまり動きたくないと思うので、ベッドで過ごせるものがあると良いでしょう。
5日目
退院日です。私は実家から近い病院に入院していたわけではないので、家族の送迎もなく、荷物をまとめて1人で家に帰りました。
しかし術後ということもあって体力がなく、ガスによる体の痛みもあったので、最寄り駅から家まではタクシーで帰りました（病院から病院の最寄り駅までは、同じ病室だった女性の方が、退院日が一緒で車で送ってくださいました！）。
もしご家族や親しい人が近くに住んでいるのであれば、迎えにきてもらった方が良いです。術後の体は重い物を持つのが大変ですし、何よりガスが体を圧迫して痛いです。
退院後
退院後1週間は自宅療養で、ただただ家でゆっくり過ごしていました。
1週間の自宅療養
普段通りの日常を送っていましたが、ガスによる体の痛みで全ての行動がスローペースでした。この経験をし、いくら腹腔鏡手術でも退院後すぐ出勤するのは難しいと思います。しっかり先生に言われた通り、自宅療養が必要だと思います。
体内のガスを抜くためには、適度に動いたほいが良いと言われていたので、ゆっくりですが近所のスーパーに買い物に行ったりし、少しでも体を動かすようにしていました。
傷口は入院時同様痛みはありませんでした。
自宅療養後
自宅療養後はいつも通り出勤しました。私は当時デスクワークだったので大丈夫でしたが、体を動かす仕事の方は、自分の体と相談しながら仕事を進めるようにしてください。くれぐれも無理はせずに。
体内のガスもだんだん無くなってて、痛みも軽減されてきました。また私の場合、術後に抜糸の必要がなかったため、退院後は1度だけ経過観察で病院に行きました。
行動について
私の場合、退院2週間後には、もともと手術前に予定してあった国内旅行のために飛行機に乗りましたし、2ヶ月後にはタイに海外旅行にも行きました。
本当に手術をしたのか？というくらい、いつものように遊んだり、旅行したりしていました。
腹腔鏡手術をしたら当分遊べないのでは？旅行も出来ないのでは？と心配な方もいるかと思いますが、私の場合は2週間後には飛行機に乗っていましたし、2ヶ月後には海外にも行っていたので、その心配はないと言えると思います。
生理について
術後は予定日より1週間遅れましたが、生理がきました。
その後も変わりなく生理はしっかりきました。手術の影響で生理周期がずれることはあるようですが、先生が言うには心配しなくて大丈夫とのことです。
3年経過後
手術から3年経過した時点の状況についてです。
体調について
特に変わらず良好です。
手術後、実際、卵巣自体の検査を定期的に行っておりませんが、特に問題なく過ごしております。
入院時に再発が不安だと先生に伝えたところ、定期的に子宮頸がん検査をする際に、卵巣も診てもらうといいよとアドバイスされたので、心配な方は検査時に担当者に伝え診てもらうと良いと思います。
傷口について
手術時に1cm程度切開した４箇所の傷ですが、3年経った今はほとんど分からないほど薄くなっています。
もともと傷口が1cm程度と小さく、1つはおへその内側なので見えず、他3箇所も下着で隠れる場所なのでそもそも気にしていませんでしたが、3年経過後は、よく見ないと分からない程度になりました。
まとめ
以上、私の卵巣嚢腫の手術体験談でした。
私は卵巣嚢腫で手術するまでは、自分は一生手術する機会はないと根拠もなく自信を持っていましたが、結果20代半ばで手術をすることになりました。
手術に対して怖いというイメージがあり不安でいっぱいでしたが、その時に経験者の方のブログなどを読んで励まされたことを覚えています。
私の経験も誰かの励みや参考になればと良いなと思い、体験談を書きました。
もしこれから手術予定で、不安な気持ちでいっぱいな方がいるかもしれません。
でも、注射が苦手な私でも乗り越えられたので、きっと乗り越えられると思います！
応援しています！
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